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ウレタン防水材料と消防法

ウレタン防水材料は、各メーカーによって多少の違いはあるが、 消防法の分類としては引火性液体に属するものが多く、下表のような類別・品名の範囲に入ります。

実際に材料を取り扱う現場を想定して、 これ等の材料の危険物としての数量や指定数量の計算について、例を挙げて示します。

表 防水材料の消防法類別・品名

防水材料 危険物類別・品名
プライマー 第四類第一石油類
第四類第二石油類
平場用防水材
主剤、硬化剤
第四類第三石油類
第四類第四石油類
指定可燃物(可燃性液体類)
立上がり用防水材
主剤、硬化剤
第四類第三石油類
第四類第四石油類
指定可燃物(可燃性液体類)
保護仕上塗料 第四類第一石油類
第四類第二石油類
減粘剤(希釈剤)
洗浄剤
第四類第一石油類
第四類第二石油類

【例1】

約300㎡の防水施工を行うため、次の材料を搬入することになった。
プライマー(第四類第一石油類) 4缶 72ℓ
防水材主剤(第四類第三石油類) 35缶 350ℓ
防水材硬化剤(第四類第三石油類) 35缶 700ℓ
保護仕上塗料(第四類第二石油類) 5缶 90ℓ
溶剤(第四類第二石油類) 2缶 34ℓ
危険物数量の計算
第一石油類合計量 第一石油類指定数量
第二石油類合計量 第二石油類指定数量
第三石油類合計量 第三石油類指定数量
72 200
90+34 1,000
350+700 2,000
1.009

この場合は計算上で1を超えるため、指定数量以上の危険物を貯蔵し、取り扱うことになります。従って所轄の消防本部または消防署長に、消防本部のない市町村では市町村長に申請して、仮貯蔵や取り扱いの承認を受けます。

また、一度の取扱いが指定数量の1/5(計算値0.2)以上となる場合は、市町村の火災予防条例により規制の対象となるため管轄の消防署に届け出しなければなりません。

また、貯蔵に当たっては、火災予防上の処置を取るほか、類別同士で1m以上の間隔を空けてください。